縁あるところ
私とママは第4志望校の合格発表を見に来ていた。私たち親子の歩く前に母と小さなおこさんが二人で歩いていた。本人でなく妹のようだ。合格発表の掲示板を見て、「あ、お姉ちゃん合格してる!」と小さな声で叫んだ。
私も合格を確認して一安心。私と同じように第1志望校に落ちたと予想できるその受験生に親近感が沸き、同情する。
お母さんは娘が合格しているのにあまり喜んでいない。きっと難関校に合格するはずだったんだね。
でものちに、彼女は日本女性で初のすごい業績を残す人になる。いま思うと、私と同じような人間なんて思ってしまってゴメンネだ。しかも妹さんも数年後この中学に入学することになる。
考えてもいなかったところに大きな縁があるときが人生にはある。